美容クリニック面接での質問は、病院面接とは内容が異なります。
面接は採否に大きく関わりますから、どんな質問が来るか分からないのは不安ですよね。
この記事では、美容クリニックの面接でよくある質問集を紹介しています。
私は大手美容クリニックで働く看護師です。
現在は、働きながら看護師さんの美容クリニック転職をサポートしています。
そんな中、美容クリニックの面接でよく聞かれる質問がある事に気がつきました。
コツが分かれば答え方も簡単です。
ぜひこの記事を見て参考にしてください。
面接全体の対策は【看護師転職】面接で落ちないために絶対に必要な3ステップを解説が参考になりますのでご覧ください。
美容クリニック面接でよくある質問集

美容クリニック面接対策において、面接でよく聞かれる質問を知っておくと流れを有利に持って行けます。
良く聞かれる質問を一覧にしました。
部門ごとにまとめます。
- クリニックの志望動機
- 退職理由
- 保険診療と自由診療の違い
- 病院と美容クリニックの違い
- 美容クリニックで働くイメージ
- 他に検討したクリニックはどこか
- 自己紹介
- 自分の長所と短所
- 前の職場で苦労したこと
- 結婚や出産の予定があるか
- 何か質問があるか
それぞれ解説します。
美容クリニック面接でよくある質問①ほぼ確実に聞かれる部門

ほぼ確実に聞かれる部門です。
クリニックの志望動機
「志望動機」は、面接担当者が強い関心を寄せる質問です。
という質問ですね。
- お給料が良いから
- 家から通いやすいから
- 美容に興味があったから
- 教育体制が充実しているから
- 大手なので安心して働けると思ったから
①②が論外なのはお分かりかと思います。
ですが③~⑤も、意外と言ってしまいがちます。
これがNGな理由は、採用担当者からすると
と思ってしまうからです。
クリニックの志望動機は「私はこのクリニックじゃないとダメなんです!」という思いを伝える必要があります。
- 法人理念の「~~」という部分に共感したから
- 看護師インタビューの「~~」という部分に共感したから
- 〇〇先生の□□の症例が美しく、自分もこういう施術に関わりたいから
OK例は、
- そのクリニックに強く惹かれる理由がある
- HPやSNSなど、そのクリニックについて良く調べて理解している
という事を伝えられます。
志望動機は、以下の順序で組み立てると作りやすいです。
- クリニックのHPやSNSをよく読む
- 理念などから共感できる部分を探す
- 「自分のやりたい医療と一致した」とまとめる
志望動機に関しては【美容クリニック転職】志望動機の書き方3つのルール【例文もあり】でさらに詳しく解説しています。
気になる方はこちらもご覧ください。
退職理由
退職理由も、採用担当者の関心度が高いです。
- 夜勤が嫌だから
- 老人相手が疲れたから
- お局のパワハラがきついから
実際、これら↑が本音の人は多いと思います。
でも、こちらも正直に伝えると内定はもらえません。
なぜなら、
と思われる可能性があるからです。
例えば、このような回答が印象が良いです。
- 美容に関心があったので
- 看護師になる時から、美容の分野で活躍したいと思っていたため
- 今の病棟も充実しているが、美容に携わりたい気持ちが強くなったため
だた、①は無難すぎますし、②は人によっては嘘になると思います。
そのため③が最も使えます。
③の優れた部分はもっとあって、
という気持ちを、面接用にタテマエで飾って表現することができています。
美容クリニック面接でよくある質問集②答えられないとまずい部門

続いて、答えられないとまずい部門です。
ここでは全美容クリニックに共通したものを解説しています。
脱毛クリニックに特化したものは脱毛クリニックの面接でよく聞かれる4つの質問【看護師向け】で紹介しています。
保険診療と自由診療の違い

保険診療と自由診療の違いはよく聞かれます。
保険診療は医療費の何割かを健康保険でまかなっていて、自由診療は全額が利用者の自己負担です。
多くの美容クリニックは自由診療です。
そのため美容クリニックは「自分たちで収益を生まなくてはいけない」という意識が必要なのです。
採用担当者はこの質問で、収益の出方について看護師が正しく認識しているか確認していると思われます。
病院と美容クリニックの違い

病院と美容クリニックの違いもよく聞かれます。
病院は病気を治すための治療を提供するところで、美容クリニックは病気の有無に関わらず美しくなるための医療を提供するところです。
美容クリニックでの仕事がどんな事か知っているかを、面接官はこの質問で確かめています。
おそらく入職後ギャップを防ぐためでしょう。
面接官は、クリニックで長く続けてくれる看護師を求めています。
そのため、入職後ギャップが起きない=美容クリニックの仕事について正しく認識している看護師が好まれます。
美容クリニックで働くイメージ
美容クリニックで働くイメージもよく聞かれます。
美容クリニックはキラキラしていて、お客様だけでなく自分も美しくなれるところです。
お客様が美しくなるために全額自己負担で医療をお受けになるので、サービスにご満足いただけるよう努力する必要があります。
悪い例のようなイメージを持った看護師は、
と、イメージと現実の違いから早期退職になるパターンがあります。
面接官は長く続けてくれる看護師を探しているため、この回答は好ましくありません。
また、美容クリニックはカスタマーに対して高いレベルの接遇を求められます。
看護師がその点について理解しているか、把握しておきたいのです。
補足ですが、「自分も美しくなれる所」などという自己利益的な発言は面接ではタブーです。
なぜなら、「自分の利益の事ばかり考えているから」と思われてしまうからです。
この他、面接でのタブーは美容クリニック面接で落ちた看護師の失敗談【対策もあり】で解説していますので参考にして下さい。
他に検討したクリニックはどこか
と思われるかもしれません。
難しい質問です。
- 貴法人だけを志望しております。
- 〇〇クリニックと、△△クリニックを検討しています。(美容外科と脱毛など、違う診療科)
〇〇クリニックと、△△クリニックと、□□クリニックです。(同じ診療科で統一し複数あり)
悪い例から解説します。
「貴法人だけ」と言うと、
と思われてしまいます。
そのため、
と伝えるために、OK回答のようにいくつかのクリニックを述べましょう。
また、美容皮膚科の面接なのに脱毛も美容外科も検討した…と言うと
と思われてしまうので、面接を受けるクリニックを同じ診療科のクリニックを述べましょう。
美容クリニック面接でよくある質問集③パーソナリティ部門

パーソナリティ、つまりあなた自身についての質問です。
経歴など簡単に自己紹介
自己紹介は、面接の冒頭に求められることがあります。
面接全体の雰囲気も決めてしまうほど、大事な質問です。
この質問には、自分は何をできる看護師なのか簡潔に伝えましょう。
〇〇病院の△病棟で□年働きました。主に治療に携わった疾患は~~で、××の治療に携わりました。□□に気を付けて看護を提供しました。
このように、
- 勤務している病院
- 相在籍していた病棟
- 在籍期間
- 携わった疾患や治療
- 看護で大事にした点
とまとめると、ご自身がどんな看護師なのか分かりやすく伝わります。
自分の長所と短所

長所と短所は良く聞かれます。
この質問で注意したいのは、以下の3点です。
- 一言で終わらせない事
- 長所はそれがクリニックでどう役立つか伝える事
- 短所は改善可能なものを挙げ、改善の努力を伝える事
①についてですが、
例えば「長所は?」と聞かれて
という一言回答は避けてください。
なぜなら、それだけではご自身の良さを十分に伝えられないからです。
「明るい所です」などの一言回答の後に、それがどうクリニックに役立つか、簡単な解説を付け加えると人材価値が上手く伝わります。
また、面接官の関心事として「既存スタッフや患者様との対人トラブルが起きないか」という点があります。
そのため、長所には対人スキルを述べると良いでしょう。
長所は明るい所です。そのおかげで現在の職場ではスタッフや患者様ともすぐに仲良くなれたので、貴法人でも皆様とすぐに打ち解けられると思います。
短所については、改善可能なものを挙げます。
「すぐに怒ってしまうところ」「頑固な所」など改善が難しく、かつ人間関係のトラブルを生みそうなものは控えましょう。
また、短所を「プラスの面があると捉えている」と言う伝え方も良くありません。
なぜなら、改善の努力を怠っていると捉えられてしまうからです。
私の短所は慎重すぎるところです。ですが、これはしっかり物事を精査している証拠でもあると考えています。
私の短所は慎重すぎるところです。現場では素早い判断を求められる場面もあると思うので、スタッフの皆さまのアドバイスを参考に、正確な判断を素早くできるように努力いたします。
OK例のように、
- 改善可能な点を挙げる
- それを治すため行っている努力や、今後の意向を伝える
とすると印象が良いです。
前の職場で苦労したこと
前の(現在の)職場で苦労したところを聞かれたら。
こちらも、一言回答+エピソード+改善策で伝えるようにするとうまくいきます。
職場で苦労したことは、仕事の時間管理です。やる事が次々と増えていくので苦労しました。ですが、物事の優先順位をしっかりと意識するようにしてからは業務の難易度が下がったように感じます。
また、人間関係に関することは
と思われてしまうので、避けた方が無難かも知れません。
結婚や出産の予定があるか

結婚や出産の予定があるかは、ほぼ確実に聞かれます。
基本的に正直に答えて良いと思いますが、出産の予定に関しては「今の所ありません」と答えた方が良いでしょう。
なぜなら、採用してすぐ
と言われてしまうと、クリニックとしてはまた採用活動をしなくてはならないからです。
そのため、出産の予定のない看護師が優先的に採用されます。
何か質問があるか
面接の最後に聞かれがちです。
いわゆる「逆質問」ですね。
この時に答えたいのは、「クリニックの利益を意識している質問」です。
- 長く働きたいと思っているのですが、平均勤続年数はどれくらいでしょうか?
- 働いた時の事をイメージしたいので、患者様の年齢層を教えて頂けますでしょうか?
ポイントは、質問という形をとりつつもクリニックの利益になる点を伝えている所です。
反対に、聞いてはいけないのが「自己利益に関する質問」です。
- 有給消化率
- ボーナスの額
- 産休・育休は取れるか
- まつエクやネイルはOKか
- 休憩時間は予定通り取れるか
これらの質問は
と面接官ががっかりしてしまいます。
採用をもらえるのは、そのクリニックの福利厚生ではなく業務に関心のある看護師です。
NG例のような質問は避けましょう。
まとめ

以上、美容クリニック面接でよくある質問集でした。
面接での回答はある程度用意していた方が、本番で緊張してもうまく答えられる可能性が高まります。
回答例を参考にして、ご自身の回答を考えて面接に臨みましょう。
一字一句完璧に暗記する必要はありませんので安心してください。
以下の2点に気を付ければ大丈夫です。
- ポジティブな人を演出する
- 回答は一言+簡単な解説で返す
面接対策に関しては【看護師転職】面接で落ちないために絶対に必要な3ステップを解説も参考になるのでご覧ください。
それでは良き転職を。
以上、山下智巳でした。
お問い合わせ

美容ナース転職に関するご相談を承っています。
- よいクリニックが見つからない!
- 30代で美容ナース転職は難しい?
- 初めての転職で、どうしていいか分からない。
- 臨床経験が少ないけど美容ナースになれるかな…
などなど。
美容ナース転職に不安がある方は、ぜひ私までお問い合わせください。⇒ご相談はこちら