
訪問看護に興味があるけど実際どう?
就職してみて、もし合わなかったらどうしよう。
この記事では、訪問看護への転職を検討されている方向けに、訪問看護のメリットとデメリットをお伝えします。

この記事を書いているのは看護師歴10年、
転職回数10回の元訪問看護師、山下智巳です。
訪問看護が合うか合わないかの最も重要な要素は、「いろいろ辛くても地域医療・在宅医療にやりがいを感じるか?」だと思います。
詳しくは記事をどうぞ。
訪問看護のメリット

まずは訪問看護のメリットから。
夜勤がない、その割に給料は高め

訪問看護は夜勤がないため生活リズムや体調は整えやすいです。
また他の夜勤なしの就職先としては、デイサービスや有料老人ホームがありますが、いずれも給料は低い傾向があります。
夜勤はしたくないけどお金は欲しい、という看護師さんにはおすすめです(特に民間企業が運営母体のステーション)。
民間企業と病院付属の訪問看護ステーションの給料の違いについては訪問看護師って給料いいの?高い給料をもらう方法や病棟との違いで紹介しています。
ほのぼのしている

ステーションにもよりますが、訪問看護は基本的にほのぼのしています。
病気が落ち着いている方の健康維持が基本の仕事なので、急変が無い限り仕事内容は体調チェックや簡単な処置だけですから、急変や緊急の緊張感はないことが多いです。
地域医療に貢献できる

訪問看護は地域医療の大きな役割を担っています。
難病の方や病児、退院後の高齢者の生活を支える、意義のある仕事です。
病気を持っている人が、いかに家で安心して過ごせるか。
訪問看護師はそれを支える大事なポジションです。
病院では経験できない・見ることのできない患者の姿を見ることができます。
貴重な人材になれる

在宅医療は今後も需要が増していく一方で、その担い手がいない現状です。
私も訪問看護をやっていた際、他社の在宅医の先生が「看護師さんがいなくて…在宅医療はなり手がいない」と嘆いていました。
訪問看護師になる事で、在宅医療の担い手として看護師としてのキャリアアップすることができます。
利用者とじっくり向き合える

病棟と違って、訪問看護は利用者一人につき看護師がマンツーで対応します。
その間ナースコール対応はもちろんありませんし、指示された訪問時間をその人の為だけに使うことができます。
病棟では忙しすぎてできなかった、「人として向き合う看護」みたいなものが実践できます。
ちなみに訪問看護ステーションは玉石混交で、おかしなステーションも実在します。
その辺は【就職してはいけない】本当にあったヤバイ訪問看護ステーション体験談をどうぞ。
ステーション選びで失敗したくない方は、看護roo!に相談するととりあえず間違いないと思います。
看護roo!は電話もしつこくないですし、業界の事情にも詳しいので、登録して情報収集に使うには最もおすすめできる転職サービスです。
訪問看護のデメリット
続いてデメリットをお伝えします。
オンコールは夜間たたき起こされる

夜勤はありませんが月数回のオンコールはあります。
これは深夜だろうが早朝だろうが関係なく起こり、助言だけで済むこともあれば、現場に出動することもあります。
とくに施設に住んでいる方を訪問する事業所の場合、施設の職員は気安くオンコールしてくるのでオンコール率は高くなります(笑)。
屋外の移動が付きもの

施設内訪問を除き、訪問看護には屋外の移動が付きものです。
交通状況でイライラしたり、事故に遭う可能性もあります。
天気は気がかりですし、夏と冬は気温で体力が奪われます。
朝から夕方まで同じ屋内で働いていた、病院時代のありがたみを感じます。
(逆に、屋外に出られる開放感やコンビニに立ち寄れる気楽さもある)
判断力が求められる

基本的に体調管理が仕事である訪問看護ですが、時に急変することもあり、対応力が求められます。
また、明らかな急変ではないが受診させるかどうか等、ビミョーなケースも自分で判断する必要があります。
そういったプレッシャーに弱い方は、向いていないかもしれません。
ただ、その辺に関しては先輩たちが教えてくれるはずなので、働いていくうちに当たり前のように対応できるようになるはずです。
採血・注射は失敗できないプレッシャー

採血や点滴も、医師の指示に応じて時々あります。
その際、基本的に一人での訪問なので代打がいませんから、「自分がキメなきゃいけない」というプレッシャーがあります。
まとめ

以上、元訪問看護師による訪問看護のメリット・デメリットの解説でした。
色々と良し悪しがありますが、「ほのぼのしてるより忙しい方がいい…」と言う人もいますし、「暑いのも屋外の移動も平気!」という方もいるかと思います。
個人的な意見ですが、訪問看護が自分に合うか合わないか、最大の要素は「在宅医療・地域医療に意義を感じられるか」だと思います。
病院より不便で大変なこともありますが、それでもやりたいと思えるか。
地域で、自分の家で、病気を持ちながらも生き続ける人たちを支えたいと思えるか。
その気持ちの強さだと思います。
↓訪問看護に興味がある人向けの記事です。訪問看護の体験談を基に書いたので参考になると思います。



具体的なステーションに関しては、自分で探すとヘンな事業所と出会ってしまう可能性があるので看護roo!に探してきてもらうのがとりあえず安心です。
以上、山下智巳でした。
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