
転職の面接、絶対に落ちたくないけど何をどう話せばいいんだろう?

看護師歴11年、転職歴10回で看護師転職を知り尽くした私がお答えします。
- 自己分析
- 病院分析
- 面接練習
看護師転職は自己アピールが9割です。
いかに自分を有用であるかプレゼンすることが要になりますが、そのためにこの3ステップが必要です。

この記事に沿って準備して、ぜひ内定を勝ち取りましょう!
※応募書類でお困りの方は【必要なのは〇〇だけ】看護師転職で落ちない履歴書&職務経歴書の書き方が参考になります。
※大手美容クリニックに多いzoom面接については【看護師】美容クリニック転職の鬼門。zoom面接の極意を解説が必見です。
※私に個別に相談した方はお気軽にお問い合わせください。
面接で落ちないために絶対に必要なステップ①自己分析
面接で落ちないために、自己分析は絶対に欠かせません。
自己分析の目的
自己分析の目的は、「自分を正しくアピールできるようにするため」です。自分でも見落としている、ご自身の価値や魅力を洗い出すために必要となります。

自分を低く見積もっている看護師さんが圧倒的に多いので、自己認識を正しく改める意味もあります。
自己分析とは
自己分析とは、以下の事を言語化することです。- 何ができるのか
- 何を経験したのか
- どんな看護をしたいのか

そんな事言っても、私には誇れるスキルが無い…
と思うかもしれませんね。
大丈夫です。看護師転職において「誇れるスキル」は必ずしも必要ありません。
有ればもちろん有利ですが、転職先が欲しいのはスキルではなく「ちゃんと働いてくれそうな人」です。
スキルが無くても、スキルが培えそうな所に応募してそこでスキルアップすればよいのです。
※即戦力募集の職場だと落ちますので、応募先はしっかり吟味しましょう。

さっそく自己分析をやってみましょう!
自己分析の具体的なやり方
経歴の洗い出し
まず、ご自身の経験したものを職歴ごとにすべて書き出してみましょう。たとえ職歴が短くても、「何もしなかった!」と言うことはありえませんから、以下の内容を職歴ごとに全て記載します。
- 病院名
- その規模(患者&職員数)
- 勤務期間
- 何次救急
- 何科に勤務
- 携わった治療、疾患
- 経験した看護技術
働いた病院の情報も大事です。なぜなら
「大きな病院の急性期にいた」
と言うよりも
「800人規模の3次救急病院の〇〇科で働いていた」
と詳細に分かった方が、あなたのいた環境をより具体的に分かるからです。
さらに、もしあなたが「急性期病棟にいたけど短期間で辞めた」としても、以下のようなメリットがあります。
- ものすごい激務だったことが証拠をもって相手に伝わる
- 短い期間でも大変な病院に属していたという事実をアピールできる
- 「私こんな大変な病院にいたんだ!」という自己の客観的評価につながる

自分が在籍した組織について、客観的に洗い出しましょう。
経験・スキルの洗い出し
経験・スキルも、洗い出して整理する必要があります。
私、病棟で何もできなかったけど…。
と思うかもしれません。
でも、「その病院に属して勤務した経験」自体を、経験としてアピールして良いのです。
看護技術やスキルも、完璧じゃなくても「経験した」という事実は大事です。
「まったくの未経験」と「完璧じゃないけど経験済み」は雲泥の差。

と言うわけで、自分の持っている経験やスキルを洗い出してみましょう!
以下のように、自分が経験したものを全て書き出します。
- 勤務した科
- 携わった疾患
- 携わった治療
- 経験した看護技術・処置
- 経験した付随業務(委員会、係など)
経験した看護技術・処置は、どんな小さなものでも書き出してください。
自分の経験を、自信をもって転職の武器にしましょう。

自分の看護観
自分の看護観についても、この機会に見直してみましょう。
看護観とかよく分からん!そんなものは無い!
と思うかもしれません。
でも、普段自分が仕事中に思うことがあなたの看護観だと思います。
たとえば病院で働いている場合、頭の中はこんな感じかもしれませんね。
- やる事多すぎで忙しすぎ!
- インシデント起こしたくないな…。
- 患者さんにも先輩にも医者にも怒られっぱなしで辛い。
それぞれ脳内変換すると、こうなります。
- 患者様一人一人とじっくり関わりたい
- ミスのない確実な医療を提供したい
- 人を笑顔にする看護を実践したい
看護観が分からない場合、今の職場の不満を「なぜ不満に思うのか?」考えると、「自分が仕事で大事にしたいこと」が分かることがあります。

面接での応答に役立つので、自分の看護観ははっきりとさせておきましょう。
面接で落ちないために絶対に必要なステップ②病院分析
病院分析も面接で落ちないために必要なステップの一つです。
病院分析の目的
病院分析には以下の目的があります。- 病院が「どんな看護師を求めているか」明らかにすること。
- 病院が「自分がアピール出来る相手か」明らかにすること。
1が分かると、「自分の何をアピールすればよいか」
2が分かると、「応募先が自分の能力で太刀打ちできるかどうか」が分かります。
極端な例ですが、

精神科の訪問看護やりたい!
と思っても、募集要項に「精神科訪問看護基本療養費算定要件となる研修会を終了済みであること」とあり、あなたが満たしていなければ、応募できませんよね。
以上2つの理由で、病院分析を行います。
病院分析のやり方
病院分析のやり方をお伝えします。使うものは、病院やクリニックの公式HPです。
公式HPで、以下の内容をチェックします。
- 運営母体
- 病院規模(何時救急、病床数、スタッフ数)
- 理念(法人代表者の言葉、求める人物像)
一つずつ解説します。
運営母体
運営母体は意外と大事です。
運営母体とは、その組織を運営する団体の事。
特徴を表にしてまとめました。
このため、株式会社での面接では
- たくさんの患者様に施術を提供したい(=収益を上げたい)
- 経費削減も意識しながら勤務したい
など「金銭的利益の追求」に言及すると面接官は

この人分かってるな~!
と喜びます。
逆に医療法人は、利益ではなく人命の確保が目的なので、「素早い確実な医療を提供したい」的な事を言うとうまくいきます。
社会福祉法人も、収益を上げるよう貢献するより「心のこもった看護・介護を提供したい」などと言うとよいでしょう。
病院規模
病院規模は、病院がどれくらいのレベルの働き方を求めているか推測するのに使います。3次救急1000床レベルの大きな病院なら、
- 重症~危篤状態の患者を相手にする
- 1000床に対応できるようたくさんの看護師が欲しい
∴多忙な環境の中で確実に仕事をこなせる看護師がたくさん欲しい
と言えるでしょう。
一方、2次救急は3次救急ほど重篤ではないですが
- 24時間体制で、夜勤がある
- 周手術期や急性期の医療も提供する
∴急性期の中で夜勤もできる看護師が欲しい
と言えるでしょう。
理念
なぜなら、その法人がどんな医療を提供したいか明確に示されているからです。

法人代表者の言葉や、求める人物像などの項目もあれば必ず目を通しましょう。
「こういう人材を求めています!」というヒントの宝庫なので、面接で良い印象を与えるセリフの材料を調達できます。
面接で落ちないために絶対に必要なステップ③面接練習
面接で落ちないために、面接は絶対に練習しましょう。
※美容クリニックで多いzoom面接については【看護師】美容クリニック転職の鬼門。zoom面接の極意を解説が参考になります。
面接練習のやり方は以下の通りです。
台本を用意する
まずは台本を用意します。
そのために、よくある質問集を用意しました。
面接経験=数十回の私が作った超リアルな「よくある質問集」ですので、是非参考にしてください。
- 今回の志望動機
- 今までの経歴・自己紹介
- 今の職場を辞める理由
- 仕事で辛かったことは何か
- 仕事で嬉しかったことは何か
- 長所、短所を教えてください
- どんなスタッフになりたいか
- なぜ看護師になろうと思ったのか
- 看護で大事にしている事/あなたの看護観
- 夜勤、土日勤務可能か/結婚や出産について
この質問に対して、回答をノートに書いて台本を作ります。
台本作りのポイントは以下の3点。
- 一言で終わらせない
- 病院が求める人物像を盛り込む
- ポジティブな表現で終わる
※夜勤、土日勤務可能、結婚や出産についてですが
- 夜勤ができない
- 特定の曜日の勤務が不可能
- 出産の予定がある
だと正直受かりにくくなる可能性があります。
夜勤や曜日については、その希望が通りそうな法人を選びましょう。
出産の希望があっても、「今のところ予定はありません」と答えるのが無難です。
一言で終わらせない
「一言で終わらせる」というのは、例えば
あなたの長所は?

明るい所です。
以上。みたいな感じです。
これではあなたに関して何も伝わりません。模範的なのは

長所は明るい所です。病棟では大変な時もありましたが、その都度落ち込まないで前向きに業務に取り組みました。
など、簡潔な回答の後に1エピソード交えることです。
病院の理念を盛り込む
台本にはステップ2の「病院分析」で分かった、病院の理念や求める人物像を入れていきましょう。
台本の中に、病院分析で分かった「求める人物像」をスキあらば盛り込みます(⇒最強の台本ができます)。
ポジティブな表現で終わる
ポジティブな表現で終わるのも大事です。
仕事をしていて辛かったことは?

終末期の患者様が亡くなったことです。
ではなく、

終末期の患者様が亡くなった時は辛く感じました。そのため、命の大事さを実感し、その方が人生を全うできるような看護の提供に努めました。
と全てポジティブに終わらせましょう。
全ての質問を利用して「こいつめっちゃ優秀じゃん」「いいやつじゃん」と思ってもらえそうに回答を工夫しましょう。
以上を心がけて、台本作りをしましょう。
何度か音読する
よくある質問への回答をノートに書いて台本ができたら、何度か音読してみます。目的は、話し言葉として違和感がないかのチェックの為です。

文章で書いた言葉は、長すぎたり話し言葉では不自然なことがあるので、必ず声に出してみましょう。
修正しつつ、3回くらい読みましょう。
台本を見ないで暗誦する
台本を見ないで言える=暗誦できるようにしましょう。完璧な暗記じゃなくて良いです。

「この質問が来たらこう答えるんだったな~」と分かればOKです。
台本なしでスラスラ言える状態にしておきましょう。
印象良く話してみる
印象良く話す練習をします。鏡を見ながら、以下の事に気を付けて台本を暗誦してみましょう。
- 姿勢…猫背じゃないか。あごが上がっていないか。
- 表情…ほのかに口角を上げる。
- 目線…目線が泳いでいないか。相手の眉間や頬を見る。
- 声…声のトーンは高すぎても低すぎても不快。声は相手に届く大きさで。
以上を満たそうとする時、参考になるのはNHKのお天気キャスターです。
ニュース読みのアナウンサーは表情が硬く、民放お天気お姉さんはややキャピキャピしています。
一方、NHKのお天気キャスターは声のトーンは高すぎず低すぎない、表情はほのかに明るく、適度にまじめ。

NHKのお天気キャスターをイメージして面接練習をすると、印象の良い話し方を体に叩き込む事ができます。
まとめ
- 自己分析
- 病院分析
- 面接練習
この過程は
- 自分のアピールポイントを知る
- 病院が何を求めているか(ニーズ)知る
- 病院のニーズに合わせたアピールをする
ための過程です。
相手が何を求めているか知ったうえで、自分がそれを提供できることを、上手にアピールする。

これがいかに効果的か想像できますね。
また、今回の3ステップははっきり言って面倒です。
面接練習も、正直ダルイと思います。
しかし、この3ステップにより面接本番で最高の自己アピールができるのです。
冒頭にも書きましたが、看護師転職は自己アピールが9割。
そのために、これくらいの努力は必要経費です。

この記事の通りに準備して、ぜひ希望の病院・クリニックの内定を勝ち取ってください!!!
以上、山下智巳でした。
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