退職ノウハウ

今の病院を上手に辞めたい看護師が使うべき法律と奥の手

今の病院を上手に辞める方法

退職したいのに辞めさせてもらえない…もうこの病院で働きたくないのに。

泣き寝入りする必要はありません。看護師は望むタイミングで辞められます。

 

看護師が「辞めたいけど辞めさせてもらえない問題」(=看護部の許可が下りない)は普通なことになっています。

でも実はこれ、日本の法律では許されない事なのです。

それを知っていれば、看護部長の不当な引き留めに付き合う必要はありません。

 

看護師は奴隷ではありません。

自分の意思で、働く場所や時間を選べるのです。

その権利は、日本の法律で守られています。

 

辞める時期を制限されている方。

辞めたいのに辞めさせてもらえない方。

どうぞ記事を読み進めてください。

 

退職させてもらえない時に看護師が知っておくべき法律①日本国憲法

Libraly

日本国憲法には「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」という三原則があります。

看護師の退職に関して重要なのは「基本的人権の尊重」です。

「基本的人権の尊重」の中で「自由権」が保証されています。

 

「自由権」の中で特に「身体的自由権」では、

何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない(憲法十八条)。

と定められています。

 

そう、日本の国民は自分の意に反した労働は禁止されているのです。

看護部長による、もう辞めたいのに辞めさせてもらえない事態は、意に反した労働…ではないでしょうか。

 

退職させてもらえない時に看護師が知っておくべき法律②民法

本と眼鏡

退職させてもらえない時、民法はもっと具体的な言葉で看護師を守ってくれます。

雇用の期間に定めがないときは、解約の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する(民法第627条第1項)。

 

ちょっと難しいでしょうか。言い換えます。

「雇用期間の定めのない」=常勤看護師の事。

「解約」=雇用契約の解約、つまり「退職」の事。

 

つまり民法上は「常勤看護師は退職の2週間前に退職の申し出をすれば辞められる」のです。

その理由は、業務過多だろうが人間関係だろうが、問われる必要もありません。

3月に辞められたら困るから、7月くらいまでいてくれない?

なんて交渉に付き合う必要も無いのです。

3月で辞めます!

 

と一方的に宣言したら辞められる。

 

それが日本の法律の決まりなのです。

 

ただし、就業規則で「2~3か月前に退職を申し出なければならない」と定められているケースもあります。

このような場合、スムーズに退職するために自分に落ち度を作らない事が肝心ですから、就業規則に従うのが賢明です。

退職の期間は就業規則に従いますが、民法上は労働者の一方的な意思表示で辞められる事を知っておきましょう。

 

退職させてもらえない時に看護師が使うべき奥の手

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以上を知って強気に臨んでも、退職させてくれないパワハラ的な病院はあると思います。

そんな時に看護師が使うべき奥の手をご紹介します。

 

「労基に相談します」

1年目看護師がスムーズに退職するための5ステップを解説でも紹介している通り、退職の意向の申し出には退職願の提出で必要十分です。

しかし、その退職願を受け取ってもらえないケースがあります。

 

退職願の不受理は民法に反する行為です。

つまり違法行為になりますので、「労基に相談します」と言ってみましょう。

労基とは
「労働基準監督署」の略で、労働者が不当な労働を強いられていないか等を監督する公的機関の事。

具体的な対処法をアドバイスしてくれたり、場合によっては直接病院に連絡してくれる事もあります。

 

公的機関からの連絡は病院に相当のプレッシャーを与える物なので、問題がすぐに解決する事もあります。

「労基」の2文字は、人事関係者を相当ビビらせるそうです。

 

内容証明郵便

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退職願を受理してもらえなかった時、「出した出さない問題」が浮上します。

つまり、師長や看護部長が

そんなものもらった覚えないもんね~

と、しらばっくれる問題です。

 

この問題へは、郵便局の内容証明郵便を使うことが有効です。

内容証明郵便とは
「誰が、誰宛てに、いつ、どんな内容の手紙を出したのか」ということを郵便局が公的に証明してくれるサービスのこと。

これを使えば、「出した出さない問題」は解消されます。

内容証明郵便の具体的な使い方についてはググって見て下さい。

 

また、院内メールのシステムがあるなら、それを使って退職の意向を示す方が簡単かもしれません。

仮に向こうの受信箱から消されても、自分の送信箱には残るので、退職の意向を示した証拠は残りますからね。

 

まとめ:看護師は奴隷ではない

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以上、病院を辞めさせてもらえない時に看護師が知っておくべき法律と奥の手でした。

 

私たち看護師は、奴隷ではありません。

働く場所と時間を、自分で選べる権利があります。それは法律上の決まりです。

それを阻害する病院のやり方がおかしいのです。

 

今人足りないから、辞められないから!

などと言われても、人が足りないような運営をする病院のやり方に問題があるのです。

病院の事情に付き合ってあげる義理は無い。

 

というわけで、これで何の気兼ねも無く強気に退職できますね。

退職の具体的なタイムスケジュールは1年目看護師がスムーズに退職するための5ステップを解説で詳しく解説しています。

 

とはいえ

退職したは良いけど次の就職先が決まらないと不安…

という方。

とりあえず派遣で食いつなぐのもアリです。

 

好きな時に好きな仕事をできる派遣看護師は、今風にいうフリーランスで、より自由度の高い働き方です。

派遣看護師に関しては時給2500円も。転職のつなぎに派遣看護師が便利って話。で詳しく解説しています。

 

もう一度言います。看護師は奴隷ではありません。

病院を辞めさせてもらえない問題は、働く人の権利を奪う行為。

自分の意思で退職し、自分の人生を歩みましょう!

 

以上、山下智巳でした。

 

ABOUT ME
山下智巳
看護師歴12年、転職歴10回の転職猛者。大手医療脱毛クリニックに30代未経験で入社。当ブログ読者から美容ナース転職成功者誕生。

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