
看護師歴10年で元訪問看護師の私が、かつて実際にあったヤバイ訪問看護ステーションでの体験談を紹介します。
あなたがもしこれから訪問看護をしようとしている場合、こんなヤバイステーションに就職しないよう参考にしてください。
本当にあった危険な訪問看護ステーション

入ってはいけない、本当にあった危険な訪問看護ステーションをご紹介します。
私はこのステーション(以下、ステーションA)に就職し、「ここやべぇな。」と気付いてすぐに辞めました。
管理者が看護師歴4年目
訪問看護ステーションの質の6割くらいは看護師の管理者で決まることは【後悔しない】訪問看護ステーションの採用面接で確認すべき7つの事でお伝えしました。
ステーションAは、看護師歴4年目の若手看護師が管理者でした。
ステーションAは立ち上げて間もないため人の出入りが激しく、管理者は消去法で一番勤務暦の長い(=半年)その看護師となったのでした。
その管理者は訪問看護暦=半年で、訪問看護の法的な制度の理解も微妙でした。
加えて今までに複数回の転職歴があり、4年目にして基礎看護技術もイマイチ。
20代中盤で社会人としても成長途中、そのためか終始おどおど、自身なさげ。
外部の医師やケアマネと対等に渡り合えるはずもなく、利用者からも不信の声が相次いでいました。
人員確保ができておらず、このようなおかしな采配をするステーションは実在します。

管理者の人格や経歴は本当に大事です。
法人の代表がPT

いろんな法人が訪問看護ステーションを立ち上げていることは【看護師向け】訪問看護ステーション選びのポイント【大手が安心?】で紹介しました。
ステーションAは、代表(社長)がPTでした。
彼はあくまでコワーカーではあり、疾患の知識や治療の現場を知らない人物でした。
在宅に対する熱意だけはあふれていましたが、現場のことはよくわかっていないし、看護師の業務内容や苦労についても理解がありませんでした。
そのため、今のステーションAの状況ではカバーしきれないような疾患の患者を受け入れていました。
また、管理者を「4年目看護師でも大丈夫だろう」と判断しこのような人員配置をした点も、相当ユニークです。
このステーションAは、会社の代表も管理者も「現場を知り尽くしていない人物」であり、現場のことに関してまともな判断のできる人材がいない状態でした。
- 週に何分の訪問が何回必要か。
- どんな疾患なら今の看護師たちの人数と実力で受け入れられるか。
- 重症な患者を受け入れるにあたり、どんなセーフティネットの準備が必要か。
このような事が判断できない人たちが実際に訪問看護ステーションを運営していました。

自分のステーションのキャパも分からないようなステーションは危険です。
一日の移動距離が半端ない

ステーションAのように人員が不十分なステーションは、広いエリアを少ない人数で回す必要があります。
そうなると、必然的にすごい距離を移動する羽目になります。
ステーションAの看護師の1日の移動距離は、60kmになることもざらでした。
その分交通事故に遭う可能性も高まります。
ステーションAの先輩看護師は、入職4か月で2回交通事故に遭っていました(いずれも後方から激突。こちらの落ち度ゼロ)。

立ち上げて間もないステーションは人員配置やルート整備がイマイチで、無理なルートを任せられる可能性があります。
まとめ

入ってはいけない、本当にあったヤバイ訪問看護ステーションの体験談でした。
まとめます。
- 立ち上げて間もない(数年以内)
- 看護師の管理者が若手で看護技術や人間性が成長過程
- 法人の代表が医療職以外で、現場の理解がない
- ステーションのキャパを超えた疾患や人数を抱えている
特に2.と3.のダブルパンチになるとキツイです。
せめて看護師の管理者だけは、経験豊富で人物像も管理者の器である法人を選びましょう。
訪問看護ステーションに就職希望の方はこちらも参考になります。


あなたが後悔しないステーション選びをされることを祈ります。
以上、山下智巳でした。
看護師のお仕事でこんなことが気になる、こういう内容の記事を書いてほしいなどのご意見があれば、ツイッターまたはお問い合わせフォームからご連絡ください。